坊っちゃん (角川文庫)
角川書店
文庫
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オススメ度:
Book (2004-05)
価格:¥ 300(税込)
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カスタマーレビュー
漱石初期の名作
松山の中学へ教師として赴任していた若かりし頃の、世間知らずで無鉄砲だった自分を懐古する形で語られる、漱石初期の代表作である。
単文はいたって短く簡潔で、すっきりとした文体はとても読みやすい。さらにそれが物語りに小気味よいテンポを生み出している。
作中人物の造形も秀逸で、一本気な「坊ちゃん」をはじめ、同僚の「山嵐」、教頭の「赤シャツ」など、個性的な人物たちが生き生きと活写されている。
100年ほどむかしに発表されたとは思えないほど、今読んでも新鮮に感じられるのは、文豪の名著たる所以だろうか。
また、巻頭にはあらすじが、巻末には作品解説とは別に、生い立ちを簡潔にまとめた漱石自身の解説や年譜が付されているのは、読者に対して親切である。
キャラクターが生きている。
うむ、予想していた結末と異なったが、それはそれで面白い。坊っちゃんは夏目漱石の人生の若い時期を重ねているそうだ。なるほど、これを読めば、漱石の様子や性格が良く分かる。しかし、あだ名が面白い。現代の人が聞くと古臭い感じがあるが、赤シャツ、狸、マドンナ、などなど良く特徴付けられいる。また、それだけのキャラクターを生み出す能力があったことが認識できるものであった。
大団円を迎えると思ってたが、中盤から其の様子はなくなってしまったのが予想を反したという内容である。しかし、それはそれで面白かった。
日本人の必読書
久しぶりに「坊っちゃん」を読んだ。
私のニックネームのモモンガは現代の空想上のものと思っていたのに「坊っちゃん」の中に出てきてビックリ。
時代は明治30年ころの話しであるが、そのまま現代に当てはまる。本物に経年変化がないということなのか、それとも義理人情など人間関係に時代は関係ないというべきなのか。時代的な違和感がまったくない。
江戸っ子の気性を持つ「坊っちゃん」が奸計をめぐらす「赤シャツ」らを相手に天誅を下す。大人の目から見れば現実には絶対できないことだ。ただ、こんな状況になったらそうしてやりたいと多くの読者は考えるであろう。小説の中なのだから、夏目漱石の創作なのだから、実際にはあり得ない。と言い切れるだろうか。
解説によれば松山中学校時代の漱石は主人公とまったく正反対であったらしい。人間、まったくの無から想像するのは不可能である。漱石も自分の経験と、見聞、さらに自分の意思を交えて「坊っちゃん」を書き上げたのだと思う。
「坊っちゃん」を読み終えて考えさせられるのは「明治」という現代日本の原点ともいうべき時代、明治の人の気骨が伝わってくる良書である。
角川文庫の「坊っちゃん」は、文庫本ながら注釈、解説、年譜が充実していてすごくいい。
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